- 作者: 武田邦彦
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2009/07/02
- メディア: 新書
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本書の主張をいくつか。
- リサイクルができるのは、鉄のように社会に膨大に出回っているものや、銅線、アルミ缶のように、ほぼ純粋な形で特定の用途に使用されているものに限る。それ以外のものについては、回収から洗浄、輸送、分離などのコストを計算すると、資源やエネルギーも3〜7倍以上も使うことになる。「ゴミは分別すればするほと資源は再利用ができる」という錯覚には気をつけろ。
- リサイクルが環境に良いと錯覚してしまうのは2つの理由から。ひとつは一般の人はゴミ箱に出すという簡単な作業だけしかする必要がない(その裏には、再生への大変な作業が見えない)。もう一つは一般の人にはリサイクル対象の物しか見えないが、実際には作ったり、輸送したりする見えないエネルギーが必要である。
- 「自分のできることから」といって、自己満足だけの対策では意味がない。環境については、社会全体で取り組まないと解決できない課題である。