シルバーウィークで房総に出かけてみることに。鴨川シ―ワールドが目的地の一つであるが、時間があるので小湊鉄道、いすみ鉄道を乗り継いで、房総半島を横断することに。
小湊鉄道の拠点、五井駅に到着。ここまではステンレスの長い編成の電車できたので、ここで小湊鉄道の1両編成の旧型ディーゼルカーが走っているのは頭でわかっていても非常に違和感がある。ちなみにこの車両は1961年(昭和36年)導入なので、50歳を超えているそうである。
本来であれば小湊鉄道の終点であり、いすみ鉄道の起点である上総中野駅までであるが、先週発生した大雨被害のために月崎駅〜上総中野駅はバスの代行運転でした。
五井駅の車両基地の隅では、「里山トロッコ」で使われると思われるSL型の機関車が試運転していました。
五井駅からはまばらな住宅地と田園地帯を抜けて走ります。保線の状態のせいか、かなり揺れます。
あっという間の1時間で月崎駅へ。代行バス乗換で上総中野駅
上総中野駅で30分ほど、のんびり列車待ち。連休中なので他に20〜30人ほどのお客さんが待ってました。
30分ほどで待っていた旧国鉄型のディーゼルカーが入ってきました。大糸線や高山本線で走っていた車両とのことです。
こちらのヘッドマークをつけているキハ58形は予約が必要なイタリア料理列車でしたので、我々は後部のタラコ色のキハ58へ。
社内には国鉄時代のポスター↓や大糸線時代の料金表も残され、雰囲気を残しています。
この列車は急行列車で急行料金(300円)も必要ですが、所要時間は急行列車のほうが長いのです。その理由は、売店のある大多喜駅や国吉駅で10分ほど停車して、観光客が立ち寄れるようにしてくれているからのようです。
大多喜駅では車両基地もあります。新型のキハ20(写真中央)も顔を出していました。
国吉駅では、いすみ鉄道のシンボルである「ムーミン」のショップもあります。
駅の隅では、先日まで久留里線で走っていたキハ30です。社長のブログによると、当面は本線上の走行はないようですが、いすみ鉄道レールパークにむけて、運転体験用に使われるようです。
こんな感じて大原間に到着。半島横断終了
最後に本の紹介。
ローカル線で地域を元気にする方法: いすみ鉄道公募社長の昭和流ビジネス論
- 作者: 鳥塚亮
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2013/07/02
- メディア: 単行本
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その中から「いすみ鉄道」についての記載から
(実際には2013/1/4のブログです)
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ムーミン列車も昭和のディーゼルカーもあくまでも素材です。
いすみ鉄道は鉄道輸送という素材を提供しているだけで、それをどのように楽しむかはお客様がご自分ですることです。
映画のポスターもそうです。
ただ昔のポスターを貼ってあるだけ。
それを見てどう感じるかはお客様の内面の問題、つまりお客様の精神性が求められているわけです。ムーミン列車や昭和の古いディーゼルカーが走ったり、こういうポスターが貼ってあるだけで、いらしていただいたお客様が、ご自身でお楽しみいただく仕組みです。
お客様がご自分の青春時代にタイムスリップして、想い出が膨らんで、涙を流して、物思いにふけって、「よし、頑張ろう」と明日からの活力になる。
その世界をプロデュースするのが私の仕事なわけで、そのためにはキハだけでなく、ムーミンだけでなく、駅があって、駅前があって、地元があって、沿線の風景があることすべてが重要なのです。いすみ鉄道はそういう世界を身近に感じていただけるローカル線です。
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次回は菜の花の季節に、のんびり途中下車しながら行きたいものです。