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記憶はウソをつく

記憶はウソをつく (祥伝社新書 177)

記憶はウソをつく (祥伝社新書 177)

最近、自分でも”この記憶は確かだったけな?”と思う事がよくある。本書では実際に人の記憶が歪められる例や、その原因を解説している。


本書では記憶が歪められる例として

  • 「子供のころに誘拐されたことがあるだ」と後々繰り返し聞かされる事により、本当にあったことだと信じ込む(実際には誘拐されていない)
  • 精神科医の治療により、子供が親から虐待を受けたと信じ込みむが、後に被虐待経験は捏造されたものだと判明する
  • (過去の数々の冤罪にあるような)虚偽の自白をしてしまう

など、結構ビックリするような事例もあげられている。


また記憶が書き換えられるパターンとしては、

  • 今自分が置かれている状況に有利なように書き換える
  • 想像してたことが、実際の出来事の記憶に紛れ込む
  • 別の日の記憶の断片が混入する

などがあるとのこと。いずれも何となく感覚的に理解できる。


更に、そのようになる記憶のメカニズムとして…

  • 記憶は出来事ができた時点で固定されるのではなく、後になって想起する時点で、そのときの視点から再構成される。よって我々が何かを思い出すときには、記憶内容になにかの意味づけをして想起する傾向にあり、その意味づけの方向に想起内容が歪んでいくとのこと。



それをなるべく避けるためには

  • 自分のもっているじょうほうをどこから入手したらよいかをはっきり把握する事(ソースモニタリング)が重要

とのこと。日記を書く事もそれの一つといえば、そうかもしれない