knjrの日記

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「核」論―鉄腕アトムと原発事故のあいだ

「核」論―鉄腕アトムと原発事故のあいだ

「核」論―鉄腕アトムと原発事故のあいだ

著者のあとがきから引用すると...

そうした核の威力が偏在する世界の状況を描き出してみたい、そしてそうした状況を生きる覚悟や技術について書いてみたいと思った。
〜中略〜
ご承知のように原子力関係の書籍は星の数ほどある。しかしそれでもうまくその問題の本質が伝えられていないのは、その伝え方に問題がある。そこで問題意識の立て方からして再編集してみた。原子力エネルギーの利用技術史を辿り直し、通年体を装う各論の集合として、原子力的日光のおよぶ範囲の時空を横断する全体的な構造についてのアプローチを試みた。ハンタイ、サンセイをいずれにくみするものではなく、むしろその膠着した構図そのものを相手取ろうと努めた。
1950年代から2000年までの各年代での核に関係する事柄をとりあげ、それらの本質を考察している。ここで自分がそれらの内容を纏めるのは難しいが、中立の立場で核の戦後史を振返ることができる良書。