knjrの日記

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人災の証拠がまた一つ

東電がIAEAからの福島原発の危険性の指摘を無視していた実態が明らかになった。6/11の産経ニュースから



IAEA元事務次長「防止策、東電20年間放置 人災だ」>
1993〜99年に国際原子力機関IAEA)の事務次長を務めたスイスの原子力工学専門家ブルーノ・ペロード氏が産経新聞のインタビューに応じ、福島第1原子力発電所事故について「東京電力は少なくとも20年前に電源や水源の多様化、原子炉格納容器と建屋の強化、水素爆発を防ぐための水素再結合器の設置などを助言されていたのに耳を貸さなかった」と述べ、「天災というより東電が招いた人災だ」と批判した。


 日本政府は7日、事故に関する調査報告書をIAEAに提出、防止策の強化を列挙したが、氏の証言で主要な防止策は20年前に指摘されていたことが判明し、東電の不作為が改めて浮き彫りになった。


 氏は「事故後の対応より事故前に東電が対策を怠ってきたことが深刻だ」と述べ、福島第1原発が運転していた米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の沸騰水型原子炉マーク1型については、1970年代から水素ガス爆発の危険性が議論されていたと指摘した。


 スイスの電力会社もマーク1型を採用したが、格納容器を二重にするなど強度不足を補ったという。当時スイスで原発コンサルティング会社を経営していた氏は改良作業を担当し、1992年ごろ、同じマーク1型を使用している東電に対して、格納容器や建屋の強化を助言した。

このほか、水源や電源の多様化▽水素ガス爆発を防ぐため水素を酸素と結合させて水に戻す水素再結合器を建屋内に設置▽排気口に放射性物質を吸収するフィルターを設置−するよう提案した。しかし、東電は「GEは何も言ってこないので、マーク1型を改良する必要はない」と説明し、氏がIAEAの事務次長になってからもこうした対策を取らなかったという。


 一方、2007年のIAEA会合で、福島県内の原発について地震津波の被害が予想されるのに対策が十分でないと指摘した際、東電側は「自然災害対策を強化する」と約束した。


 しかし、東日本大震災で東電が送電線用の溝を設けるなど基本的な津波対策を怠っていたことが判明。氏は「臨時の送電線を敷いて原発への電力供給を回復するまでに1週間以上を要したことはとても理解できない」と指摘し、「チェルノブイリ原発事故はソ連型事故だったが、福島原発事故は世界に目を向けなかった東電の尊大さが招いた東電型事故だ」と言い切った。


共産党の吉井英勝議員(京都大学工学部原子核工学科卒)の今回の福島原発での電源喪失を含む原発の危険性についての指摘に対しても、東電や政府は何の対応を取らなかった。


これらの体質について取り上げた動画を発見


原子力安全委員会斑目委員長の↓の言葉に全て集約されているように思う。
「つまり何でもかんでも、これも可能性ちょっとある、これはちょっと可能性がある、そういうものを全部組み合わせていったら、ものなんて絶対造れません。だからどっかでは割り切るんです。」


こんな状態の原発を稼働し続けるのか?皆さんにも考えてもらいたい。