元福島県知事の佐藤栄佐久氏の震災後の執筆作↓。福島原発に対する県としての原発安全への取り組みや、国と県の力関係が描かれている。
- 作者: 佐藤栄佐久
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2011/06/22
- メディア: 新書
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今回だけでなく、ずっと以前から福島原発を含む各地での度重なる原発事故やトラブルが発生する度に、国や電力会社は原因や責任を明確にせずに走り続けていたのである。今回の福島の事故の対応と全く同じなのである。彼らは、過去の事故やトラブルと同じとしか考えていないのだろう。
過去の原発トラブル発生後には、佐藤氏は国に対して「原子力政策の決定プロセスの透明化と民主主義」「原子力安全・保安院の経済産業省からの独立」を何度も強く主張していた。これらに大して、国が誠意ある対応をしていれば、今回の福島の事後は防ぐことができたのではないかと思うと、残念でならない。
参考:以下は本書の中でも出てくる、2002年の福島第一原発の点検記録改ざんの内部告発を、原子力安全・保安院が隠蔽した事件に関係する動画である↓