knjrの日記

登山、鉄道、写真、カメラ、旅行、読書記録などの思いつくままに

山で正しく道に迷う本 (B&Tブックス)

山で正しく道に迷う本 (B&Tブックス)

山で正しく道に迷う本 (B&Tブックス)

  • 今日の山の事故は、起こるべくして起こる必然的なようなものよりも、うっかり見過ごな”ちっぽけな”リスクから生じるものが多い
  • 山登りとは、頂上や目標地点へ到達し無事に下りてくるという「一本筋を通す」ということ。「一本筋を通す」とは、山遊びのルールを受け入れる事。これはどんなのんびりとした気晴らしのような山歩きであっても同じ
  • 山での事故や遭難が起こるたびに警察やメディアから警告メッセージが発出されるが、なかなか登山者にそれが危機感として取り込まれていない(=発信者と受信者の間の歯車が噛み合っていない)。理由としては、受け手が事故のことと「その場所が危険である」という捉えかたをすること、自分だけは大丈夫であると楽観があることなどがあげられる
  • 山そのものにはリスクはなく、人間が関わってはじめてリスクと呼ぶものになる。山自体に危険やリスクが隠れているのではなく、むしろ私たちの側にリスクや危険を呼び込む様々な要因が隠れている事を認識することが重要
  • 山に入っては山の掟に従うこと。仕事や時間、約束、お金、交通事情といった日常の社会生活の価値基準を山中での行動基準に当てはめると、判断ミスから事故や遭難に繋がる可能性が高くなる
  • 道迷いは理論や理屈、テクニカルな方法だけでは100%避けることは無理である。私たちにできることは、たとえ思いもよらない原因や順序で起こったとしても、たえずそれに気付き、軌道修正できるような対応をとるしかない。具体的には、登山道から外れたときに「何か変だぞ...」という違和感を判断できる感覚、直感を身につけること。