- 作者: 高木徹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/01/15
- メディア: 単行本
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前作と同様、ドキュメント形式で大仏破壊までのタリバンとアルカイダの行動が、分かりやすく書かれている。
実は’96年頃、私も旅行でパキスタンのペシャワールまでは行ったことがあり、あの周辺について興味はないわけではなかったが、それ以後、自分から情報を仕入れることはなかった。
本書を読んで分かったことは
- 当時の無法地帯を開放するための現地の兵士主体のタリバンと、ビンラディンをリーダーとする世界各国のアラブ兵を召集した形のアルカイダは元々は別物であった。
- ビンラディンは祖国サウジや周辺諸国から終われ、アフガンに逃げ込んできた。その後、自らの財政力と、タリバンのトップの無知を突いて、タリバンの中枢を乗っ取り、いつのまにかタリバン≒アルカイダの形に仕上げた。
- タリバン政権の中には、文化財の保護を主張した人々が多く、米国もタリバンをサポートするために、彼らを米国に招いたりしていた。
本件の原因は著者が最後にまとめている
- ソビエトのアフガン侵攻の撤退後、大仏が破壊される直前まで、地元の人々が苦しんでいたのにも係らず、国際社会がアフガンに大きな注意を払っていなかったこと
に加えて
のように思った。
大仏が破壊されたのは残念だが、その前に人々の基本的な生活や命あってということか。
その後のアフガンについての書籍を調べたが、外国人が追放されて情報元が絶たれたためか、残念ながら該当する書籍は見つからなかった。
おまけ。諸事情により、週末にお出かけしていました。場所のヒント。美味しかったもの2つ↓。