knjrの日記

登山、鉄道、写真、カメラ、旅行、読書記録などの思いつくままに

ブラック・スワン

著者の前作の『まぐれ』と同じく、非常に読み難いので苦労する。自分が必要な最小限なところだけを読むようにしてみた。


本書で対象としている”ブラック・スワン”の特徴としては

  • 過去に照らし合わせると異常であるもの
  • 大きな衝撃があるもの
  • それが起こってから適当な説明をでっちあげるもの



今後の人生で、事象が発生した後で「ブラック・スワンだったよ〜」と後悔しないための心構えだけを抜き出してみると

  • 人間は頭の中に考えの枠組があると、ごちゃごちゃして扱いにくいことを簡単な型へあてはめるたり、要約したり、単純化をする。それにより実際には分かっている以上のことを自分が分かっていると思い込む。特に脳にドーパミンが出ると、パターン認識力が上がり、やたらとパターン化することもある。その単純化するときに黒い白鳥を無視することがある。※
  • 帰納的に考えることによる弱点は、継続的に同じような事象が観察されると、それが更が直線のグラフで表されるように、継続的に観察され続けると誤解することであるので、気をつけろ。
  • 「黒い白鳥がいる可能性があると示す証拠はない」ことと、「黒い白鳥がいる可能性はないと示す証拠がある」ことを混同しないこと
  • 推論をしていると間違いを犯すほどんどは、我々は「思考」をしていると思っているはずが、実は※のような情緒的なシステムを使っているとき。なぜなら※のシステムの特徴は、使っている私達も使っていることを意識しないからである
  • 専門家を疑え。専門家の”やり方”ではなく、”自信”に対してである。特に”動くもの”に対する専門家である、証券会社の営業担当、議員、経済学者、精神科医政治学者、金融アドバイザーなどに要注意(その一方、専門家が専門家であることが多いのは”動かないものに対する職種、専門家鑑定士、パイロット、数学者、会計士などである)。→「床屋に”髪を切ったほうが良いか”とう質問はするなということ)
  • 人間は過去の経験を振り返って学ぶことができないという。過去に起きた悪いことに対して、自分を騙すことでよりよいほうへ導くことがある
  • マタイ効果(勝者総取りの効果 例:金持ちはますまず金持ちになり、貧乏人はますます金を失う)により、予想されていなかった結果になることがある。
  • 世の中の現象がすべて(計算し易い)正規分布になる訳ではない。べき分布(平均から離れても、事象の発生確率は正規分布のように急激に下がらない)の可能性も十分に考えろ。
  • 有り得ないことことが起こる危険にさらされるのは、黒い白鳥に自分を振り回すのを許してしまったからである。最初からそのような状況ではなく、自分でコントロールできるような生き方をしろ。