- 作者: 木暮太一
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2010/04/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「人はインセンティブとルールで動く。物事を動かすには、ルール変更によりインセンティブを変えることで、物事の均衡点を変える必要がある」
(ちなみに、この予測能力を経済学思考とよんでいるらしい)
本書ではインセンティブとルールが変わらないため、いつまでも物事が変化しない例をあげるている
- ダイエット:関連業者のインセンティブは「実際に人が痩せると需要が減って困る(本当に痩せるような商品は提供しない)」、個人のルールは「消費カロリー<摂取カロリー、痩せたいが努力してもほとんど目に見える効果がない(実感できない)」
- 政治家:自民党も民主党でもインセンティブは「金と権力」「保身」、ルールとして「国際関係や利権関連団体から圧力」
- 定額給付金:国民のインセンティブは「(将来の不安と不景気のため)臨時収入は貯金に回す」、ルールは「自分の身は自分で守る」
確かにシンプルだか、なかなか面白い考え方だ。本書を読んでから、この考え方を当てはめると物事を整理しやすくなった。
今問題になっている天下りの問題も、天下りそのものを根絶することは現状の公務員人事の流れから考えるとかなり困難であると思う。本書の考えをあてはめると、根絶よりも天下りをしてもメリットがない(=職員の給与を抑える:天下り団体への補助金を減らす、補助金額が一定金額以上の団体の給与上限を決める等)ルールを作り上げることに注力してはと。