knjrの日記

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サムスンの真実

サムスンの真実

サムスンの真実

韓国の元特捜検事がサムスンの法務部に再就職、その退職後に書かれたサムスンの内側の暴露本。サムスン電子が全世界で稼いだ利益で、サムスングループの上層部が組織的に裏金をつくり、それを自分達の贅沢三昧の生活に使うだけでなく、その仕組みを維持するために、政界、官界、マスコミ、更には裁判官や検察官などの法曹界にまで、ばら撒いてロビー活動をしている。


その結果、バカを見ているのは低賃金で働かされている末端のサムスン電子社員であり、不公正な市場で不利益を被る韓国の国民であるのだ。「サムスン栄えて不幸になる韓国経済」により、サムスンがいくら利益を出しても、韓国国民に恩恵を受けられないとの記述があったが、その背景の一端が本書で明らかにすることができた。


日本のソニーパナソニックなどの勢いのなさに比べて、韓国経済やサムスンを賞賛する声が多いが、本当にサムスンは賞賛すべき企業なのか、一度本書を読んで考えてみるのもよいのでは。


こちらも参考に↓
「サムソンの実態に権力と正義、民族の歴史の歪さ関係との指摘」【評者】笹幸恵(ジャーナリスト)
http://www.news-postseven.com/archives/20120422_101132.html