knjrの日記

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決別!日本の病根

田原総一朗責任編集  決別!日本の病根 (オフレコ!BOOKS)

田原総一朗責任編集 決別!日本の病根 (オフレコ!BOOKS)

  • 官僚は自分がリスクを取ることになる計画は基本的にたてない。最終的な責任をとるのが政治家でも、その政治家に意見具申した責任からは免れられない。その責任すらも取りたくないからである。これは典型的な官僚主義の一つで、全省庁に共通している
  • 官僚は、明らかに間違っていた場合でも、はっきりした路線転換をしない。気がつかれないように毎年少しずつ修正していき、数年や10年かけて180度異なる形にする。だから責任問題が生じない。
  • 官僚が新しい政策をやるときには、同時に見返りとして(天下り)ポストなりなんなり生活を支える仕組みがないと本腰を入れない
  • 高度成長の時代は、経済が右肩上がりで、どの企業も儲かるから、国の歳入は増えていく。たまに官僚が失敗しても、全体の右肩上がりには変わりがないから、責任をとらなくても問題がなかった。バブル崩壊後にそれは終わった。日本の政治家も官僚も体質を変えなければならなかったのに、変えなかった。その理由は、官僚はつねに自分たちのことがいちばん大事。自分たちがよくなって、ついでに国や国民がよくなったらいいなと思っているため
  • 日本人は会社のために使う時間が異常に長くて、それ以外に使う時間が短い。その結果、企業以外の労働組合、消費者団体、環境団体、NPO、ボランティアなどの活動が弱いが、その中でも特に個人として政治にかかわる活動が異常に弱い。放っておくと社会のバランスが崩れてしまう。だからそれを補うために役所が出てくる。国民は自分達で自主的にできることも時間もないから、国や自治体に頼む。それで政府がどんどん強くなる。その結果、社会のあらゆる面を官僚が仕切るという歪な社会になってしまった。これが日本の大問題である。


本書の中から自分にとってのポイントを5つほど抜き出したが、特に5つ目に注目!
国民が政治を政治家や官僚に丸投げするのではなく、少しでも関心を持つ人が増えていくことでしか、世の中は良い方向に進まないと感じる今日この頃