knjrの日記

登山、鉄道、写真、カメラ、旅行、読書記録などの思いつくままに

超一流の育て方

日本球界からメジャーリーグへ旅立った2人の超一流投手を育てた佐藤義則コーチ。その育成手法や理念を語ったもの。本書中にでてくるダルビッシュ田中将大選手らの感謝の言葉を見てみると、いかに佐藤コーチが信頼を得ているかがわかる。

  • 「どんなに結果を残している投手でも、いま現在の自分のフォームがどうなっているか、きちんとわかっている投手はいない。」がある。つまりやっている当人より、外から見ているほうが状況がよくわかる。コーチが必要な理由はそこ。
  • コーチの能力は「観察力」「問題発見力」「説明力」につきる。選手を観察してその特徴を記憶する、相手の質問に即座に答えられる高い技術論を持ち、不調をピンポイントで指摘して選手を納得させる。ただし今の球界にはプロと呼べるコーチがすくない。特に引退してすぐコーチになった場合は、選手の長所や問題点を見抜く能力が備わっていない(→佐藤コーチの場合、44歳までの現役生活の晩年は、若手の面倒をみていたので、すんなりコーチ業ができたとのこと)
  • 投手コーチのもっとも重要な仕事は先週を故障させないこと。そのためには今はそれなりの成果を残していたとしても、将来のことを考えてフォームを変えさせることもある。たとえば田中投手には数年間かけて、「肩に負担のかからない下半身中心のフォーム」作りをさせた。それが昨年度の好結果に繋がった。