そろろそウインタースポーツの季節である。
自分の趣味のひとつに山スキーがある。
”山スキーとは何ぞや?”という方も多いと思うので、簡単に説明すると、スキー場ではないゲレンデ外を自分の足で登って、自然の中の滑るスキーのことである。
ゲレンデを飽きたころ(といっても滑りはうまくないのであるが)に、自然を滑る面白さに目覚めて、今は東京のある山スキークラブに所属している。
お分かりの方もいると思うが、ゲレンデ外を滑るということは、当然ながら雪崩の危険性がある。
私の仕事である”セキュリティ”でのリスク対応では、以下の4つの戦略がある。
- 回避:対象となるリスクを除去してしまう
- 移転:保険加入、外部委託などてリスクを移転してしまう
- 低減:リスクを減らすように各種対策をとる
- 受容:小さなリスクなので、そのリスクを認識した上で放置しておく(受入れる)。
雪崩でも、このリスク対応に対する考え方はほぼ同じである。
- 回避:山スキーをしない。天候やコンディションが悪いので山に入らない
- 移転:保険加入
- 低減:リスクを減らすように各種対策をとる。コースの選択、雪質の観察、発生時の対応訓練等
- 受容:小さなリスクなので、そのリスクを認識した上で放置しておく(受入れる)。
雪崩もセキュリティと同じで「リスクをゼロにすることはできない!」これも共通する大前提である。
それを踏まえて、どうすればリスクを低減していけるかを考え、実践することが大切である。
具体的には以下のようになる
- 山に入る前:雪や雪崩の基礎知識
- 山に入った後:地形の読み(ルート取り)、気候や雪の観察
- 雪崩が起こってしまったら:捜索と救助
これについては、書籍を読んだり、講習に参加しながら実践を重ねていくしかない。
現在、日本で一番活発に雪崩の啓蒙活動をしているのは、おそらく
日本雪崩ネットワーク Japan Avalanche network:略称JAN
でしょう。
お勧め書籍としては、JANで翻訳をしている
雪崩リスクマネジメント―プロフェッショナルが伝える雪崩地形での実践的行動判断
- 作者: ブルーストレンパー
- 出版社/メーカー: 山と溪谷社
- 発売日: 2004/11/01
- メディア: 単行本
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Free Riding in Avalanche Terrain: A Snowboarder's Handbook
- 作者: Bruce Jamieson,James Bruce Jamieson
- 出版社/メーカー: Canadian Avalanche Association
- 発売日: 1999/12
- メディア: ペーパーバック
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他にも雪崩関連の書籍は幾つかあるようですが、一番実践的な内容になっています。
講習については、私も参加したJANのセイフティキャンプ、その他にも各山岳会の主催等いろいろあるようです。JAN以外の講習の内容はよく分かりませんが、まずはどれかに参加することが大切でしょう。
本日はこの辺で