- 作者: 軽部謙介
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: 新書
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金権政治が拡大している一番の原因は『CMやTV番組枠の買取などのメディアを使ったPRをする傾向が大きくなり、政治に巨額な費用が必要となっている。そのために政治家が巨額な資金を必要としている』からということである。それにより政治家は献金者や集金をとりまとめた人の声をきくようになる。
また利権を手に入れたい企業※だけでなく、予算が欲しい自治体や大学までもが、その仲介役として『ロビイスト』に多額の仲介料を払うことで、間接的に政治家へ献金されることになる仕組みが出来上がっているそうだ。
『ロビイスト(依頼人の申請に基づき政治家や各省庁の高官に要望する人)』が社会的に認められた”職業”であることも本書で始めて知った。
また経営危機になっていたAIGやビック3も、政府からの救済してもらう為のロビー活動に巨額のお金を使っているとのこと。ビック3の2008年9月から11月だけで、2000万ドルを超えているそうだ。開いた口が塞がらない。
本書を読んで、凄まじい金権政治の実態を少しでも知ってほしい。日本もここまでいったらおしまいだ
※企業献金は直接禁止されているが、先日の西松建設の同様の手法で迂回献金ができるそうだ