knjrの日記

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経済危機「100年に一度」の大嘘

経済危機「100年に一度」の大嘘 CONUNDRUM 2009 Summer (講談社BIZ)

経済危機「100年に一度」の大嘘 CONUNDRUM 2009 Summer (講談社BIZ)

本書のタイトル通りのことを最近思うことが多かったので、図書館で借りてみた。
複数のエコノミストが今回の経済危機についての持論を述べている。いくつか程度共通している意見として、

  • 今回の経済対策は、根本原因を明らかにしないままに、大金を投下するだけという非常に表面的な対処だけをしている。特にグリーンスパーンが「100年に一度の危機だ」と発言したことで、100年に一度だから仕方ないようね的な「思考停止」状態に陥っていることが問題
  • 根本原因の一つに、トレーダーたちは他人の”ふんどし”(投資家からの大量の資金)で勝負をして、勝てばマージンをもらえ、負けれも負債は負わない(せいぜい退社するだけ)。ということは、とレーダーにとって「レバレッジを大きくして大きなリスクをとること」が一番の利益になるので、マーケットもそのように動いてしまう。それがトレーダーだけでなく、会社の経営者も同じ流れになっている



根本原因を解決しないまま大量の公的資金を投下やドル紙幣の大量印刷をし、金利の低い状況に維持していると、数年度にバブルが発生しその後の考察で、「あれがバブルの入口だったんだよな」とでも言われることになる気がする。
とりあえず「グラス・スティーガル法」の復活をしないのはどうしてなのか。まずはそこを修正しないのはどうしてなのか。やはりオバマ政権と商業銀行との深い絆があるためなのか。