- 作者: 三橋貴明,廣宮孝信
- 出版社/メーカー: 彩図社
- 発売日: 2009/08/29
- メディア: 単行本
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などを著者の視点と調査で語っている本。というと、いわゆる”トンデモ本”と思われるかもしれないが、読んでみる価値はあると思う。
特に「消費税はあげる必要がない(国債を発行しても大丈夫)」については、
- 借入金を新たな借り入れで返済することや、返済期限のきた借入金を繰り延べすることは、世界中の企業が普通にやっていること
- 借金返済のための現金が、最終的に入手できないとき、破綻をする
- 日本の国債金利は世界最低を守り続けている。ということは、それだけ日本国債を欲しがる人がいるということ
- 日本国債を主に買っているのは邦銀をはじめとする国内の金融機関。間接的には我々庶民となる(銀行預金を通して)
- 破綻するには、「外国」から「外貨建て」でお金を借りている場合に、自国通貨が大暴落する場合である。過去のアルゼンチンやロシアの例も
- 国債を乱発するとハイパーインフレを心配する声があるが、ハイパーインフレは物不足が原因であり、通貨発行が主因ではない
など、自分としては納得できる事が多い。著者に一票を投じたい。
その他の主張についても、
- 円高になったとしても日本の海外輸出はGDP比で16%ほど。先進国でも低いほうである。円高が悪いマスメディアが叫ぶのは、ポジショントークである可能性が大いにある
- ジニ係数は確かに情報はしているが、そのペースは各国に比べて遅いほうである。相対的貧困率という値に騙されるな
- 年金制度も未納が増えているが、未納者には政府は年金を支払う義務はないので、年金の信頼性には殆ど関わりがない
など、なかなか面白い思う。