knjrの日記

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バブルの興亡 日本は破滅の未来を変えられるのか

バブルの興亡 日本は破滅の未来を変えられるのか (講談社BIZ)

バブルの興亡 日本は破滅の未来を変えられるのか (講談社BIZ)

過去に起こった4つの大きなバブルを検証し、今後バブルが発生するかどうかを語っている本。


過去のバブル発生と崩壊のサイクルは以下の通りだそうだ
1.何らかの理由で、国民がその国の経済の将来性について、夢物語のような楽観論を信じている
 1’.何らかの理由で(突発的危機)で、当局が金利を上げるべきときに上げられないでいる
2.バブルが発生する
3.バブルが過熱し、インフレの兆候がでてくる
4.中央銀行が大幅な利上げを実行する。
 4’.市場の参加者を幻滅させるような事件が起こる。
5バブルが崩壊し、資産価値が下がり始める
6.不況になる。銀行システムに不良債権問題が発生する
とすると、今後のバブルの発生についてであるが、
1’がキーになるらしい。


今後についてであるが、↑の理論からすると、多少バブルの可能性が出てきた時に、日本銀行が金融の引き締めができるかどうかが鍵になる。著者は引き締めは不可能に近いと言っている。理由は米国の経済が深刻なダメージを受けているときに、ダメージが比較的少ない日本が金利を上げれば、資金が日本に殺到し、ドルが暴落することになるからだそうだ。となるとすなわち、日本に近いうちにバブルが発生する可能性があると。


過去に紹介したバブル関連本↓とともに興味深く楽しめる本。
バブル・リレー―21世紀型世界恐慌をもたらしたもの
バブルは別の顔をしてやってくる