knjrの日記

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日本の原発技術が世界を変える

日本の原発技術が世界を変える(祥伝社新書225)

日本の原発技術が世界を変える(祥伝社新書225)

タイトルを見ただけでは、原子力村の住民による”原発推進”の主張かと思われるかもしれないが、読んでみるとそうではないことがわかる。
著者(本業はSF作家!)自らで足を運んだ日本各地の原発の現状、原発設置の歴史的背景、世界各国の原発事情までの幅広い情報が、非常に読み易く書かれている。著者は「無条件推進派ではなく、批判派だと自負している。原発について批判すべきことは批判してきたつもりである」と述べてもいる。
安全面についての「日本の原発は世界一安全である。日本の原発稼働率が低いのは念を入れて点検しているから」という主張は少々疑問なところもあるが、原発設置の背景を理解するには、反原発派の方々にもタイトルで毛嫌いをせずに是非とも読んでもらいたい一冊である。


P.S.著者は4/19に紹介した「原発事故はなぜくりかえすのか」高木仁三郎先生と中学校の同級生だったそうです。