- 作者: カレル・ヴァン・ウォルフレン,井上 実
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/03/02
- メディア: 単行本
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なぜ小沢氏が「人物破壊工作」の対象になっているのか、それはどのように行われているのか、極々短くまとめると...
- 国家の方向性について決定するのは、本来は政治家の役割であるが(海外でもそれが一般的である)、日本では明治時代から今の今まで、官僚がその力を握り続けてきた
- 小沢氏は、日本が変わる必要があると認識し、本気でそれに取り組んでおり、かつ権力も持ち従来と異なるやり方も熟知している。そのため、官僚を中心とする既存勢力は、日本の旧態依然とした政治システムという体制を維持する上で、小沢氏が最大の脅威であると認識している
- マスメディアも既存の秩序を覆されることを恐れているので既存勢力に協力し、検察と新聞により小沢氏のスキャンダルが作られた(具体的には、検察は記者クラブの記者に情報をリークし、記者はリークされた情報を欠く。それが新聞に掲載される)
小沢氏以外にも、江副浩正氏、鈴木宗男氏、堀江貴文氏、佐藤栄佐久氏など数多くの人が犠牲になっている。ただし、小沢氏に対するキャンペーンほど大々的に長期に渡って行われているものは、海外にも例が無いらしい。
小沢氏の自分も311以後、いろいろ調べる前は、小沢氏に対するキャンペーンの中心であったA新聞を読んで成長したこともあり、小沢氏を完全に誤解をしていた。いま冷静に小沢氏の発言を聞くと、「国民主権」「マニフェスト重視」など、小沢氏の主張が民主主義では、ごくごくまともな主張であることがわかる。また上杉隆氏や長谷川幸洋氏などのジャーナリストからの関連情報、被害にあった佐藤栄佐久氏や堀江貴文氏などの著書を読まなければ、そもそも本書を読もうとも思わなかったかもしれない。
信じるか否かはその人の自由だが、大手メディアの情報だけを鵜呑みにするのは、非常に危険だということをつくづく感じた。
昨年の7月に、小沢一郎×カレル・ヴァン・ウォルフレン公開討論会が開催されているので。それを見ると本書の内容の理解も深まる。
4月26日には小沢氏の裁判に対して判決がでる。検察もかなり強引な捜査をして、相当追い詰められている。判決に注目。