knjrの日記

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名勝負

一昨日のWBCの決勝の後、韓国監督がインタビューで、敗戦の原因を「イチローと勝負したためだ。『きわどいボールを投げてダメだったら歩かせろ』とサインを出していたのに、キャッチャーが認識していなかった」とのこと。せっかく韓国の選手がよいプレーをしていたのに、なぜ監督がそんなことを言うのだ。そう思う理由は、

  • たとえ本当だとしても敗戦の原因を人に押し付けるのは、チームの統率者としてやるべき行動ではない
  • サインを出すにしても、このような極限の中で、きわどいコースだけつくのは非常に困難。だったら最初からキャッチャーを立たすサインを出すなど、明確な指示にするべき



これを知って20年前を思い出した。1989年10月12日、当時全盛期の西武と近鉄の優勝争いをしていた、ダブルヘッダーのことである。当時、私は高校生で、午後の授業を抜け出して西武球場に観戦に行っていた。同点でラルフ・ブライアント対策に渡辺久信(現、西武監督)がリリーフで出てきた。彼は得意の直球で勝負し、ファールで粘られても直球で押し、ついに逆転ホームランを打たれた(Wikipedia ラルフ・ブライアントにも詳細がのっているので参照してほしい)。
この後、当時の森監督が同じように「変化球を投げれば、空振りしたのに」と言ったのだ。
自分は今での記憶に残っている名勝負だとだと思っているし、西武は好きではなかったが、これ以後、渡辺久信は選手として応援することになった。森は成績的には名監督かもしれないが、自分の頭の中にはネガティブイメージしかない。
最近Wikipedia 渡辺久信で知ったのであるが、

渡辺は引退の記者会見で、最も心に残る場面として、ノーヒットノーラン、日本一、最多勝など数々の輝かしい自己の活躍があるにも関わらず、1989年10月12日、熾烈な優勝争いの最後の天王山の近鉄とのダブルヘッダーの第一試合で、ラルフ・ブライアントから勝ち越しソロ本塁打を打たれたことを語り、その野球人としての誠実さは大いに評価された。「後悔しないように一番自信があった直球で勝負を挑んでモノの見事に打たれた」
とのことである。


今回、イチローと名勝負をしてくれあたイム・チャンヨンを自分は忘れない。今年もヤクルトで抑えのエースとして活躍する姿も観に行こうとおもう。