knjrの日記

登山、鉄道、写真、カメラ、旅行、読書記録などの思いつくままに

ぼくは13歳 職業、兵士。―あなたが戦争のある村で生まれたら

ぼくは13歳 職業、兵士。―あなたが戦争のある村で生まれたら

ぼくは13歳 職業、兵士。―あなたが戦争のある村で生まれたら

ウガンダの少年兵士の実情とその背景について書かれている。
子供兵士の実情については「実の母の腕を切り落とさなくてはならない…」など悲惨すぎてここではちょっと書けない。是非本書や関連書籍を読んでいだきたい。
背景だけまとめると

  • カラシニコフのような小型銃の登場により兵士の年齢が10歳程度に引き下げられた
  • 世界中の紛争での死傷者の90%は小型兵器である(アナン前国連事務総長も「犠牲者の数からすれば、小型兵器は事実上の大量破壊兵器」との発言をしている)
  • 小型兵器の拡散は、89年の米ソ冷静の終結である。米ソ両国にあった7千万丁の銃が、東欧を中心に紛争地帯へ大量へ流れ込んだ。ケニアでは銃1丁が、86年には牛15頭だったのが、2001年には5頭へ大幅な値下がりをしている
  • 小型武器の輸出額は米国、イタリア、ベルギー、ドイツの順番。2001年全世界合計で24億ドルにも達する。途上国では、大国で作られた武器をを購入するため、自国の貧困対策以上のお金を使っている
  • 米国は銃天国。銃の販売店の数はマクドナルドの10倍。たくさんの労働人口が武器ビジネスに関わっている(⇒これでは銃規制などできないわなぁ)
  • 世界全体の途上国に対する援助額の合計は焼く600億ドルだが、武器生産などの軍事費は9000億ドル以上

とのこと。
小型武器の安値での広まりが、紛争地への子供へ大きな影響を与えていることがよくわかる。


結局、紛争の根本原因はなんだろうというとこは難しいが、本書のなかに
「戦争の原因を知りたければ『誰が得をしたか』を考えてみればその答えがわかる」と
その通り。みんな思考停止に陥らないように、現実を捉えよう。関心を持とうと