- 作者: 菅原出
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 単行本
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既に世間の一般的な見解通り、アルカイダとイラク政府の繋がりは全く無く、ネオコンの策略でイラク侵攻をしたことがよくわかる。特に政府内のネオコンである、チェイニー元副大統領、ラムズフェルド元国防長官が癌であったのではどうしようもない。
その他にも、情報を偽造して売る輩、イラクからの亡命者に無理矢理「イラクには大量破壊兵器がある」といわせる輩、米国からの軍事援助費を援助国側から搾取する輩など、もう無茶無茶である。
一つビックリしたのは、CIAは1970年代からネオコンとは対立関係にあり、今回もイラク侵攻には反対していたとのこと。すでに70年代から、CIAの調査レポートに対して「分析があまい、楽観的すぎる」とネオコンが戦争の道へ扇動しており、今回は更に情報操作やメディア戦術などの各種工作により切り崩されて、イラク侵攻になってしまったようだ。
本書でただ一点解明されていないことは、なぜネオコンがイラク侵攻をしたかったかである。おそらく軍需産業、石油産業との関わりであろうが、その辺の記述がなかったのが残念である。