knjrの日記

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子どもを攻撃せずにはいられない親

 

子どもを攻撃せずにはいられない親 (PHP新書)
 
  •  子どもを攻撃する親の奥底には支配欲求が潜んでいる。支配欲求の強い親や昔からいたが、最近は「あからさまな支配」は減り、その代りに、支配がより巧妙になっていきている
  • 親が子どもを支配する関係や他人同士に比べて厄介である。その理由として、①親から逃げるのは難しい ②親は子どもへの支配を愛情だと思い込んでいるため
  • 支配欲求を理由は3つ。①利得:子供に将来の高収入を期待する親。親は高収入が得られる職業に就くことこそ幸福とう信念があるため ②自己愛:自分の果たせなかった夢を子供に託す親。傷ついた自己愛、そしてそれによる敗北感を抱えている親ほど、子どもを利用して、自分の果たせなかった夢をかなえようとする『巨人の星』の星一徹やステージママなどが代表例 ③攻撃者どの同一視。子どもの頃い虐待を受けた親が、自分が受けた虐待を我が子に加える連鎖。人間には自分の胸中に不安や恐怖、怒りや無力感などを書き立てた人物の攻撃を模倣して、屈辱的な体験を乗り越えようとする防衛メカニズムがあるのに起因する。
  • 支配欲求の強い親は「子どもは自分のもの」という所有意識や、「子どもは自分をよく見せるための付属品」という特権意識がある。この認識が一番強いのが、子どもの気持ちよりも世間体や見栄を優先する親。
  • 攻撃的な親に育てられると、自己肯定感が低くなる。自己肯定感が低くなると、安心感も自信も持てず、常に他人の評価を気にせずにはいられず、他人の評価に振り回されやすい。
    一番の問題は、親に認めてもらえず愛してもらえなかったせいで、欲求不満が募り、その結果認めてほしいという承認欲求と愛してほしいという愛情欲求が人一倍強くなること。いくらカンバっても、親が自分を認めてくれるわけでも、愛してくれるわけでもないので、「自分はどうでもいい人間」と思い込んで自暴自棄に陥りやすい、ときには自己破壊的な行動に走ることもある。
  • 例1:親の欲望をできるだけ満たそうと、極端な”いい子”になることもあるが、その場合に子どもは自分が本当に何をしたいのか、何になりたいのかわからなくなる。正確には、親の幸福=子どもの幸福と思う込む親によって、わからなくなるように仕向けられる
  • 例2:子どもの怒りは親にはぶつけられないため、排泄物のように溜まっていき、どこかで噴出することになる。情緒不安定になったり、些細な事で切れてしまったりで、友人関係もうまくいかず孤立しやすい。いじめの加害者にもなりやすい
  • 例3:怒りがどんどん溜まっていくと、自傷行為の形で表れることもある。親に直接ぶつけらない怒りがたまっていく一方なので、反転させて自分に向けるしかなくなる。リストカットオーバードーズ(過量服薬)などの自傷行為に走る。
  • 男の子の場合は、親を殴ったり、家具や家電製品を壊す家庭内暴力が始まることもある。子どもが暴君化する最大の原因は、親への怒りと復讐願望である。親のほうは自覚していないが、子どもの怒りをかき立てることをしておいて、しかも子どもの怒りと真正面から向き合おうとしなかったから復讐される
  • この手の親を変えることはほとんど不可能とう事実。こういう親の多くは、自分は正しいと思い込んで置き、子どもを攻撃・支配している自覚もない。
  • 子どもがやるべきこと。①ひどい親だということに一刻もや気づくべき ②親を許す必要はない。「許す」とうことは自分を騙しているだけ、危険な感情がそのまま心の奥に押し込まれ、心の病になったり、第三者に怒りをぶつけたりといことにつながる