knjrの日記

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エンデの遺言

年末の日記で紹介した↓の本を読んだ

エンデの遺言「根源からお金を問うこと」

エンデの遺言「根源からお金を問うこと」

子供のころから当たり前の存在としていたお金についての考えを改めさせてくれる、思っていた以上に衝撃的な内容であった。分かったこととしては

  • お金は大きく分けて「(労働や物に対する)交換のための道具」「価値の保存としての道具」「資本としての道具」があるが、これらは別物である。
  • 一般的な利子である”プラスの利子”だけでなく、”マイナスの利子”という考えもある。食べ物と同様に”腐る”という考えを紙幣に導入した考え方。ゲゼル理論ともいう。これにより、お金の流動性が増す。
  • マイナスの利子の考え方は100年も前から、通貨危機の度に一部学者の間で議論されていた。
  • マイナス利子、利子ゼロの地域通貨を実証している国や地域も多い。特にマイナス利子のドイツのヴェーラやオーストリアのヴェルグルでの多大な成果をあげた例や、利子ゼロ通貨ではあるが、70年も継続しているスイスのWIR銀行の例は驚き。



では日本での地域通貨はどうなのかというと、かなり乱立しているようである。その中でエンデと同じ理念を持っているかどうか、また成功しているのかどうかはネット上の情報からは簡単に判断がつかない。
日本でも電子マネーが使いやすい世の中になってきた。電子上であれば期間内で徐々に価値を減らす仕組みは簡単に作れるはず。
電子マネーで実証しても良いし、そこまでいかなくても、まずは各社が行っている○○ポイントの有効期限を設けるのではなく、少しずつポイント価値を減らすようにすることで、ポイント利用可能店の売上が増えるなどの効果がでれば面白いかなと。


最後に元になったNHKの番組「エンデの遺言 根源からお金を問う」についてどうしても見たくなった。
NHKアーカイブを調べたが存在していない。有料してもよいから、このような良質の番組はネット上で公開していただきたい。


↓のようなものもあったので、ご参考に。全6部のようです。
「おかねの革命〜エンデの遺言」シリーズ 1/6 〜根源からお金を問う〜
「おかねの革命〜エンデの遺言」シリーズ 1/6 〜根源からお金を問う〜[アメーバビジョン]