- 作者: アラン・B・クルーガー,藪下史郎
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 単行本
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- テロの原因は一般的に思われているような、貧困や教育水準が低いことではない。逆に教育水準の高い人がテロリストになっている。
- テロリストは特定の宗教だけが起こしているわけではない。
- 実際のテロの影響力はそれほど大きくない、人々が感じる脅威より低い。
というもの。
その根拠はというと、著者が外部から入手したデータを用いているのであるが、そのデータについて
- そもそもテロの定義が不明瞭。内戦、誘拐、凶悪犯罪との境界は?米国の行為だって中東から見ればテロだし
- 政治的な理由等から、テロについての正確なデータが提供されていない
といった疑問がある。
今まであまり手がつけられていない分野に対して分析を行ったことについては評価をする。しかしながら、著者が現場に出向いて、実際にテロリストにアクセスして情報を入手するなど、奥へ踏み込んだ内容かと思っていたので、その点については非常に残念。