knjrの日記

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世界でいちばん!日本経済の実力

先日紹介した「増税のウソ」と同じく、三橋貴明氏の最近の著書。他の書と重なる内容も多いが、データやグラフなど客観的なデータを提示してくれるので理解しやすい。

世界でいちばん!日本経済の実力

世界でいちばん!日本経済の実力

幾つかポイントを以下に。その中でも4つ目の『政府の債務残高が、家計の金融資産の残高を越えると、国債が発行できなくなって日本は破綻する論』への反論については特に重要!

  • 国債は日本政府の負債であるのに、あたかも国家の借金であるかのごとく印象づけるため「国の借金」と呼んでいる(その裏では、日本政府は世界最大の金融資産470兆円を保持している。これは米国をも上回る)
  • 日本政府の国債金利が最低水準であるため、日本国債の利払い負担は対GDP比で1.3%と主要国で最低水準(米国1.9%、英国2.3%、イタリア9%)
  • 日本の財政破綻説を煽るため、日本のマスコミは「中央政府の自国通貨建ての借金(日本)と、外貨建ての借金(ギリシャ)の混同」、あるいは「中央政府の自国通貨建ての借金(日本国債)と、地方自治体の借金(夕張市)の混同」が行われている。
  • 最近は「政府の債務残高が、家計の金融資産(1400超円)の残高を越えると、国債が発行できなくなって日本は破綻する」という主張がばら撒かれているが、それは正しくない。政府が国債を発行すると、その同額分の民間(企業、家庭)の金融資産が増えるだけ。政府が発行したお金は、この世から消えるわけではなく、単に民間に移転するだけであり、家計の金融資産と同じように考えてはいけない。