knjrの日記

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福祉を変える経営

福祉を変える経営~障害者の月給1万円からの脱出

福祉を変える経営~障害者の月給1万円からの脱出

小倉昌男の福祉革命―障害者「月給1万円」からの脱出 (小学館文庫)

小倉昌男の福祉革命―障害者「月給1万円」からの脱出 (小学館文庫)

クロネコヤマトの宅急便を作り上げた、ヤマト運輸の元社長の小倉昌男さんの熱い思いが伝わってくる2冊を紹介する。


ちょっと前に小倉さんの
小倉昌男 経営学

小倉昌男 経営学

を紹介されて読んでいたのだが、この本の中でも、小倉さんがお客様第一主義のポリシーを貫き、役所と戦ったり、当時の大口である三越松下電器との関係を断ち切って、未知数の個人宅配の分野を開拓していく姿にも共感を覚えた。


今回の2冊では、小倉氏がヤマト運輸の社長退任後に、障害者の労働待遇の悪さを改善するために、自らの「経営学」を”無償で”(障害者の働いている)作業場へ展開していく話である。知の展開だけでは作業所がなかなか実践できないとみるや、スワンベーカリーを実際に立ち上げて、理想を実現していく。小倉氏のノーマライゼーション※への強い思いと、実行力に感銘をうけた。
私の母も以前に近所の作業所のお手伝いをして、その際に「障害者の方の月給が5千円くらいなんだよ」と聞いて、非常に驚いたことを思い出した。
企業の雇用担当者だけでなく、多くの人に読んでもらいたい。


ノーマライゼーションとは(Wikipediaより)

1960年代に北欧諸国から始まった社会福祉をめぐる社会理念の一つ。障害者と健常者とは、お互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正常なことであり、本来の望ましい姿であるとする考え方。またそれに向けた運動や施策なども含まれる。