英国の精神医学者のロナルド・デイビット・レイン氏によると
「私たちの思考や行為は、私たちが気づいていることではなく、気づかないことにおって制約されている。そして私たちは気づかずにいるというそのことに気づかずにいる」
とのこと。
- 作者: ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2007/09/14
- メディア: 単行本
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- 返報性:小さなものでも何か与えられると、それにお返しをしたくなるということ
- コミットメントと一貫性:ある事象に対して一度肯定的な態度を取ると、そのれに合致した要請の同意を取りやすくなること
- 社会的証明:他人が信じていることは、自分も信じてしまう傾向があること
- 好意:自分が好意のある人に対してYESと言う傾向があること
- 権威:役職が高い、外観が優れている人に対しては、従う傾向があること
- 希少性:時間的、物理的な制約など、機会を失いかけると、その機会を価値のあるものとみなすこと
本書では、以上の6つの影響力のそれぞれに対して、分かり易い実験結果や実例、まとめ、防御方法などが書いてある。
私のお仕事のセキュリティの面でいうと、「ソーシャルエンジニアリング」の原因を理解する上で必読書である。
ケビン・ミトニック氏の『欺術(ぎじゅつ)』を読もうと思っている人は、本書を事前に読んでおくと更に理解できると思う。
ただ個人的にはお仕事の面よりも、一般的な生活の面のほうが興味深い。いかに騙されないで生きるかを教えてくれる最良の教科書である。上述の「防御方法」が役に立つ。
過去に「騙されたかな〜」というような事象を思い出してみても、必ず上の6項目のうちの幾つかのテクニックを駆使していることがわかる。
450ページと分厚いが、翻訳書とは思わせないような読み易い内容なので、興味のある人は是非!