- 作者: 有元美津世
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2009/07/28
- メディア: 新書
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本書では、米国内で不動産オーナー(大家さん)をしている著者が、いかに米国人が「平気で嘘をつく」「けっして謝らない」「我慢をしない」かについて語っている本である。
読んでみると、ある程度は予想はしていたが、ここまで傲慢なのかと本当にビックリする。
- 40、50代でも貯金がゼロ(できないのではなく、しないのである)
- 金利計算などの計算も出来ないから、金銭管理をしていないので借金漬けになる
- 欲しいと思ったものは「金を貯めて買う」という概念が全くない
- 低所得者だけではなく、中所得者(年収1000弱)も似たような状況(ガイトナー財務長官も!)
- そのような○○を相手にしている貧困ビジネス(高利貸し、クレジット会社など)は繁盛している
さらに庶民レベルから「嘘をつくのは当たり前」の文化になっていることについても、いろいろと実体が書かれていて面白い。
本書の中で著者が以下のように言っていることがよく分かる
はっきり言って、不動産バブル、サブプライム問題は庶民からウォール街、連邦政府まで、不正行為の積み上げで生まれたものであるといえる。米国庶民の現状を知ってもらうために、是非とも読んで欲しい一冊である。
これを読んでいると、紙幣を印刷しまくってジャブジャブの状態になりつつある今、米国民の考えがそう簡単には変わらないことを考慮すると、またバブルが発生して借金を踏み倒し「俺のせいじゃない」と責任逃れをするのは目に見えている。
米国に借金を踏み倒されないようにするため、今後は少しずつでよいので、米国から距離を置いていくことを新しい政権には期待したい。