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7.5ウイグル虐殺の真実―ウルムチで起こったことは、日本でも起きる

7.5ウイグル虐殺の真実―ウルムチで起こったことは、日本でも起きる (宝島社新書)

7.5ウイグル虐殺の真実―ウルムチで起こったことは、日本でも起きる (宝島社新書)

日本のメディアからは中国当局の実質的な検閲がかかっているため知ることのできない、中国政府の少数民族に対する実際の扱いや考え方を知ることができる。ある程度予想はしていたが、宗教弾圧や民族同化政策など、ま〜ともかく酷い話が多い。人権を無視すること、他の文化を尊重しないことは最悪だ。


本書の末尾で、日本の外国人参政権についてのリスクも説いている。もし外国人参政権を認めれば、中国政府は多額な資金を投入して、日本に中国人を送り込み、日本の一部地域を乗っ取ることさえしてくるだろうと。


また中国人の愛国心は、実は『ストックホルム症候群』ではないかという分析も。絶対的な暴力に支配され、自由を奪われた状態が長く続くと、その支配者を恨むのではなく、逆に”支配者を愛し、愛しているからこそ、私を護ってくれているのだ”という自己欺瞞の状態になるらしい。なかなか興味深い分析だ。


あとこんなこと↓も本書で知った。2009.4.30 の産経ニュースから
『中国核実験で19万人急死、被害は129万人に 札幌医科大教授が推計』

 中国が新疆ウイグル自治区で実施した核実験による被害で同自治区ウイグル人ら19万人が急死したほか、急性の放射線障害など甚大な影響を受けた被害者は129万人に達するとの調査結果が札幌医科大学の高田純教授(核防護学)によってまとめられた。被害はシルクロード周辺を訪れた日本人観光客27万人にも及んでいる恐れがある。

 5月1日発売の月刊「正論」6月号掲載の「中国共産党が放置するシルクロード核ハザードの恐怖」と題する論文で明らかにした。

 高田教授は2002年8月以降、中国の核実験に伴う影響を調査した。高田教授によると、中国の核実験は1996年までに爆発回数で46回。爆発威力や放射線量、気象データや人口密度などをもとに被害を推定した。

 爆発では楼蘭遺跡の近くで実施された3回のメガトン級の核爆発で高エネルギーのガンマ線ベータ線アルファ線などを放射する「核の砂」が大量に発生した。上空に舞い、風下に流れた「核の砂」は東京都の136倍に相当する広範囲に降り、その影響で周辺に居住するウイグル人らの急性死亡は19万人にのぼる。甚大な健康被害を伴う急性症は129万人のうち、死産や奇形などの胎児への影響が3万5000人以上、白血病が3700人以上、甲状腺がんは1万3000人以上に達するという。中国の核実験は、核防護策がずさんで、被災したウイグル人に対する十分な医療的なケアも施されておらず、129万人のうち多くが死亡したとみられる。

 広島に投下された原爆被害の4倍を超える規模という。高田教授は「他の地域でこれまで起きた核災害の研究結果と現実の被害はほぼ合致している。今回もほぼ実態を反映していると考えており、人道的にもこれほどひどい例はない。中国政府の情報の隠蔽(いんぺい)も加え国家犯罪にほかならない」と批判している。

 また、1964年から1996年までの間に、シルクロードを訪問した日本人27万人の中には核爆発地点のごく近くや「核の砂」の汚染地域に足を踏み入れた恐れがあり、こうした日本人への影響調査が必要と指摘している。