アジアやラテンアメリカ諸国の安宿に泊まっていると、たま〜にお目にかかることはあると思う大麻。オランダやインドの一部では合法のようだし、一体真実はどうなっているんだろうと思い、本書を読んでみたところ…
- 作者: 武田邦彦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/06/17
- メディア: 新書
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- 日本では、大麻は戦前は麻をとる繊維として、生活の中で必要な、普通の植物として扱われていた
- 戦後、GHQの指令により大麻取締りの法律ができた
- 米国でも元々はラテン系からの移住者がタバコ代わりに吸っていた。ちょうどその時、禁酒法が廃止され、その取締り捜査員に仕事を与えるため、大麻が標的にされ”人間を壊す危険なもの”として意図的なキャンペーンが行われ、取り締まりの対象となった。それには合成繊維を実用化させたい石油化学業界からの圧力もあった
- 大麻にはいろいろな種類があり、日本古来のものには、精神作用をもつ物質であるカンナビノールはほとんど含まれいなかった(インドの大麻にはカンナビノールが多く含まれるらしい)
- カンナビノールでさえも、WHO等の科学的な委員会で、禁断症状や、人の性格を暴力的に変えることもないとの結論が出ている。
う〜なるほど。自分はタバコも吸わないし、特に大麻合法論者ではないが、考え方の勉強になる。
具体的には、本書でも言われているように
「アメリカ人に凶悪犯人がいるから、アメリカ人は全員入国禁止だ」
のような考え方の誤りの一例にすぎない。
自分のセキュリティのお仕事でも
「USBメモリは危険だから、全面使用禁止だ」
なども一例だろう。
常に何がリスクをよく考えて行動する必要性を感じる一冊。