隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ
- 作者: 小出裕章
- 出版社/メーカー: 創史社
- 発売日: 2011/01
- メディア: 単行本
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- 核燃料も化石燃料と同じく枯渇する燃料である。
- 放射線の確率的影響については、どんなに低い被爆量であっても閾値はない
- 核燃料サイクルは破綻している。政府が核燃料サイクル(高速増殖炉やプルサーマル)をにこだわる理由は、「使い道のないプルトニウム」を保持していることが国際的に許されないから、その言い訳として使っている
- 地球温暖化の原因は多様あり、二酸化炭素だけが原因ではない。本当に大切な事は、生命環境を守るためのエネルギー浪費を減らすこと
- 死の灰を生み続ける原発は、決してクリーンな発電などではない。※1
- 電力会社が原子力に固執する理由は、原発を作れば作るほど、電力会社の利益が大きくなるから ※2
- 原子力は即刻やめても困らない。発電所の設備能力では原発は18%に過ぎない。 ※3
- 再処理工場は、原発よりもかなり多くの核燃料を取り扱い、処理自体も危険が大きい。更に原発が対象になっている原子炉等規正法の規制から除外され、放射性物質を濃度規制なしに環境へ捨てることができる。
※1 関連ニュース。以下、47ニュースの2009年1月の記事から
電気事業連合会(電事連)が雑誌に掲載した「原子力発電はクリーンな電気のつくり方」という広告のコピーについて、日本広告審査機構(JARO)が「原子力発電にクリーンという表現を使うことはなじまない」と裁定し、電事連に表現の再考を促していたことが30日、分かった。
裁定は昨年11月25日付。JAROが原発の広告について、再考を求めるのは異例という。
JAROは神奈川県の男性の苦情申し立てを受け、学識経験者7人でつくる審査委員会で審議。「安全性について十分な説明なしに、発電時に二酸化炭素(CO2)を出さないことだけをとらえて『クリーン1 件』と表現すべきではない」と結論づけ、電事連に通知した。
申し立てによると、広告は昨年4月発行の雑誌に掲載された。男性は翌月、JAROに「事故時の放射能汚染の危険性があり、到底クリーン1 件とは言えない」と申し立て。電事連は「発電の際にCO2を出さないという特長をクリーンと表現した」と説明していた。
裁定には法的拘束力はなく、広告内容を変更するかは広告主の判断に任される。電事連は「裁定を受けたのは事実だが、中身についてはコメントできない」としている。
※2 詳細は「日本の原発、どこで間違えたのか」を参照。