knjrの日記

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小学4年生の世界平和

小学4年生の世界平和 (ノンフィクション単行本)

小学4年生の世界平和 (ノンフィクション単行本)

「ワールド・ピース・ゲーム」という世界平和を目指すゲームを使った小学校の課外授業でのエピソードをまとめたもの。
http://ddnavi.com/news/189294/a/
からゲームの説明について引用させてもらう

「ワールド・ピース・ゲーム」とは、1.2メートル四方のアクリル板4枚が4層のタワーになったボードゲームだ。一番上の板は宇宙空間、次は大気圏、その下は陸地と海面、一番下は海中になっていて「地球」を表している。そこには4つの国があり、4人の元首と各国の閣僚がボード上の兵士や飛行機などの駒を動かしながら国家を運営する。国土には少数民族も存在し、さらには世界銀行や国連の担当者、武器商人、破壊工作員、気象や株式市場など無作為に変動する現象を司る気象の神がいて、それらの役割を子どもたちに与え、週に1回、7〜8週間かけて危機の解決とすべての国家の資産価値の上昇を目指す、というのがルールだ。


 しかし富める国や貧しい国があり、さらには民族間の軋轢や領土を巡る問題、紛争、利権争い、景気変動、環境破壊、気候の変動など実際にありそうな50件もの問題がゲーム開始時に与えられるため、そう簡単に平和にはならない。彼らは国内、そして国家間で交渉をして問題を解決していくのだが、時に破壊工作員(その正体は秘密で権力を持つ閣僚などが工作員の場合もある)が罠を仕掛けることもあり、交渉が決裂したり疑心暗鬼も生じたり、解決は一筋縄ではいかないのだ。


このゲームを考案したアメリカ人教師ジョン・ハンター氏が、TEDでスピーチの動画があった

この動画の中でも、ゲームの様子や本書のエピソードを一部を知ることができる。


平和や戦争を学ぶために、こんな方法があったのか、小学生4年生レベルでここまで考えられることに驚かされた1冊。日本でもこのゲーム教材を導入しているところはあるのだろうか??