knjrの日記

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メンタル・コーチング 潜在能力を最高に発揮させるたったひとつの方法

ファイターズがまだ東京ドームが本拠地のときに、会社帰りなどによく試合を観に行きました。その時の正二塁手が白井さんでした。守備も上手でバッティングもシャープだったイメージがあります。

その白井さんがコーチをしていたのは知っていましたが、「イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち  澤宮 優 著」を読んで、本書の存在を知り、読んでみました。

会社の管理者も野球のコーチもこの辺の考え方は同じだと思いました。

  • 一般的なコーチングでは、批判すること、責めること、文句を言うこと、ガミガミしかること、脅すこと、罰することなどを外的コントロールという。その外的コントロールで相手を変えられるという思い込みが間違いのもと。
    頑張れるのは、自分で自分をコントロールしたとき、本当にやろうとしたときだけなのである
  • 上司が部下と叱るときだけしかコミュニケーションをとらないと、上司が話しかける=叱られるという図式が組織の中でできてしまう。そうなると上司が話しかけるだけで部下が委縮してしまう。
    コーチのもっとも大事な仕事の一つは、選手の委縮を取り除いて、コーチと選手の距離を縮めること。
    上司が「あいつは何も意見を言わない。典型的な指示待ち族」などと安易な判断を下すことがあるが、それは意見がないのではなく、意見を言いづらい雰囲気をつくってしまっている、と考える必要がある。
  • ミスを叱るなとコーチには要望したが、それはどんな場合でも怒っていけないとう意味ではない。怒ってよいかどうかの線引きは極めて簡単。プレーにおける線を「ミスをしたかどうか」ではなく、「全力でやろうとしたかどうか」に引く。
  • 阪神から移籍してきた坪井選手が、その独特の打ち方でよいのかどうかを悩んでいた際に、何のアドバイスもせずに、ただ彼の打ち方を「認めた」だけ。それで坪井選手は結果を出し(=三割打者に戻り)勝手に自身を取り戻ることができた。
  • 周りのレベルに圧倒されてモチベーションが下がったり、逆にプロに入っただけで目標を達成している選手には、遠い目標は文字通り遠くにおいておき、目の前のことで自分が何ができるかを考えて気づいてもらうことがよい。
  • 緊張感は、そのままむき出しで扱えば、恐れのかたまりでしかないが、それをうまくコントロールさえできえれば、大きな能力を引き出すことにもなる。
    指導者が「リラックスしてけよ」などと声をかけるるのは、燃える成功意欲に水を注いでしまうことになるかねない。
  • ここ一番でプレッシャーをはねのけて、それを楽しむことのできる人間とは、それだけの準備をしている人間にほかならない。つまり、日ごろからあらゆる場面を意識し、一球一球に思いを込めて練習している人が、最後には楽しんでプレーができるようになる。