knjrの日記

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アフリカ 苦悩する大陸

アフリカ 苦悩する大陸

アフリカ 苦悩する大陸

経済誌エコノミスト』の元アフリカ担当編集長がコンゴルワンダ南アフリカ、ナイジェリア、ボツワナシエラレオネなどの各国での体験した貧困や混乱と、それらの原因を記者の視点から分析している。
アフリカといっても国毎に事情は異なるので、一まとめに論じることはできないが、多くの国は石油、ダイヤモンド、銅、希少金属など天然資源に恵まれているのにも関わらず、それが国民に還元されず、国のトップが利益を独占、国民は貧困にあえぎ、経済が発展しない、場合によっては内戦になるという悪い状況に陥っている。
それらの原因はいろいろだが、「部族主義、旧君主国の置き土産、富の独占、教育」などがあるが、根本は『政治』である。君主国からの独立の後、ボツワナタンザニアのように、政府が賢ければ、平和にうまくやっていけるのであるが、ほとんどの国はそこを失敗してとんでもないことになっていくようである。


『政治』の大切さを改めて認識することができた。ちょっと分厚い本であるが、アフリカの抱える問題を知るための入門書としてはお勧めである。