knjrの日記

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100万人を破滅させた大銀行の犯罪

100万人を破滅させた大銀行の犯罪

100万人を破滅させた大銀行の犯罪

バブル末期に大手銀行がやっていた無茶無茶な悪行の数々に驚いた。
金融に無知でかつ土地を所有している個人に対して、無理矢理な融資をし土地投機や変額保険(保険会社もつるんでいる)に入らされ、結局は地価や株価の暴落で借金だけが残って人生をめちゃめちゃにされた事例を数多く説明している。
「小金持ちが欲を出してやったことだから自己責任だろう」という意見もあると思うが、本書を読んでいると個人にだけ責任を押し付けるのはあまりにも理不尽であるように思う。
本書では更に悪行の根本原因である、大蔵省の金融行政や裁判員の昇進制度や金融業界との結びつきなどにも踏み込んでいる。


教訓としては、大銀行が言っているか大丈夫とか、何かあっても”裁判所がそんなことを許してくれるはずがない”というような『甘え』を捨てるしかない。結局、自己責任であり、何事も勉強しないやつはどこかで損をしてしまうということか。悲しいけどそれが現実だろう