繰り返される『反政権寄りの人物に対しての、検察の強引な捜査』の理由は、まさにここにあった!
- 作者: 三井環
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/07/29
- メディア: 単行本
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- 検察は裏金作りをしている。原資となっているのは法務省予算である調査活動費。本来は情報提供者に謝礼として払う予算であるが、これが全て裏金に回っている。架空の情報提供者をでっちあげて領収書や公文書を偽造し、支払った事にしてプールする。プールした金は金庫に保管し、地検の検事正、高検の検事長、最高検の検事総長、法務省の事務次官、刑事局長、官房長などの各組織のトップだけが使えるようになっている。実態は遊興飲食費、接待費、ゴルフ代、マージャン代、観光費など、一晩に40万円くらい使う場合もある
- 裏金作りは全国一律に、おなじカラクリで行われていた。全国で年間、6〜7億円の税金が裏金として使われていた
- 著者はこのことを内部告発したため、著者に対して架空の事件をデッチ上げられて口封じ逮捕され、収監された(いわゆる冤罪事件)。
- 本来は、検察が国民に謝罪し、処分者を出して、使った金を国に返還すると思われたが、検察は最悪の選択をした。その選択とは、検察は当時の政権(自民党)に擦り寄り、貸しを作った(=裏金作り事件の隠蔽し続けること)。その結果、検察は弱点(検察の組織的な裏金作りの犯罪)を握られ、政権と検察が癒着し、政権の不都合な人物に対して、検察が違法な検察権の行使をすることになる。その結果、外務省の佐藤優氏、鈴木宗男議員、小沢一郎議員などの被害者が続出することになる。
- ちょうど三井氏が逮捕された直後には、東京地検が「ムネオハウス」にからみ、鈴木宗男議員の秘書や本人を逮捕し、国会でも集中審議させされる(※)。これは検察が自らの裏金問題報道を封じるために、意図的に問題を創り上げ、マスコミを巻き込んで情報操作をしたものである
- 検察は裏金作りの事実を今も隠蔽し続けており、政治家もメディアも、検察を恐れて、これを追及しない
確かに裏金問題は酷い話である。しかしながら、個人的には、その時代にはよくあった話ではないだろうかと思う。
最も問題になるのは、裏金の事実を隠蔽するため、本来中立の立場を維持するべき検察が、政権の側に立っているということである。
以前に紹介した「日本国の正体 政治家・官僚・メディア――本当の権力者は誰か」の中で、新聞記者が警察などの権力に対して『ポチ化』していることを紹介したが、検察まで政権・権力に対して『ポチ化』しているということである。
本件については動画も出回っているので、そちらも確認してほしい。
http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/update/special_back/20100516_010.html
↑の中で、フリージャーナリストの青木理氏が発言しているように、「メディアは検察からリークされた情報を使うのが仕方がないが、検察がなぜその情報をリークしたのかを考える必要がある」と。まさにその通りである。
※参考:辻本議員も鈴木宗男議員に謝罪しています。
社民党の辻元清美氏、鈴木宗男氏に陳謝 2009.11.19 05:00 産経ニュース
7年後の和解成立−。社民党の辻元清美国土交通副大臣(49)は19日、衆院外務委員会で、2002年3月、衆院予算委員会の証人喚問に招致された鈴木宗男氏(61)に対し、「疑惑の総合商社」と呼んだことを陳謝した。
当時、辻元氏は鈴木氏がケニアへの政府開発援助事業をめぐり、口利きしたのではないかと追求したが、現在の心境を自民党の小野寺五典氏(49)に問われた辻元氏は「(鈴木氏の)裁判でもその事実は出ておらず、そのような言葉遣いをしたことを反省している」などと述べた。
委員会終了後、記者団に囲まれた鈴木氏は「国会の場で反省を述べたことは評価したい。でも、(謝罪が)もっと早くてもよかった気がするね」とニガ笑いを浮かべた。